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produced by市民・患者のための健康・医療コミュニケーション学会

まんがカルテ

シリーズ別記事一覧

S状結腸にがん。腹腔鏡で体への負担を軽減(61歳男性)

マンガで読む大腸がん(S状結腸がん)の症例:佐山冬夫さん(仮名)61歳男性の場合5人家族の佐山さん。長男が独立したと思ったら、今度は長女の結婚話が。しかし、ここ最近体に異変を感じていることを家族に言い出せずにいます。実は3日前、便に少量の血液が混じっていることに気付いてしまったのです。ネットで調べてみると、やはり「大腸がんになると便に血液が混じることがある」とのこと。娘の晴れの日を元気に迎えるためにも、まずは病院を受診することに。■まとめ:大腸がん(S状結腸がん)の検査と治療運動不足が大腸がんのリスクを上げるということはほぼ確実と言われています。(※1)大腸がんが進行すると、大きくなった腫瘍から出血して、便に血が混じることもあります。排便のあとは、便の色や形に異常がないかどうかチェックするくせをつけるとよいでしょう。大腸からの出血は痔(じ)と間違えやすいので、大腸カメラ検査を受けて出血の原因を特定する必要があります。便潜血検査は簡単で有用な検査ですが、大腸カメラ検査の検査精度には及びません。便潜血検査で陽性になったことがなくても、大腸がんが進行している可能性はあります。開腹手術は大きな傷が残りますが、腹腔鏡での手術なら小さな傷が数カ所残るだけで済み、術後の回復も早いと言われています。もちろんデメリットもあるため、利点・欠点を加味したうえで手術方法を選択することが大切です。参考文献(*1)身体活動と大腸がん - 国立がん研究センター 社会と健康研究センター文:Open Doctors編集部作画:ぐっちぃ監修:横浜医療科学研究所

2019.9.19

便が細く出血も。便秘のあと腹痛・嘔吐(75歳男性)

マンガで読む大腸がん(下行結腸がん)の症例:小倉秀司さん(仮名)75歳男性の場合75歳の小倉さんは体を動かすことが大好き。健康のために、妻や友人とテニスを楽しんでいます。しかし半年ほど前から、便が出しにくくなったような気がしており、なんだか便も細くなってきたような……。ときどき血が混じることも出てきました。1週間前からは便秘が続き、おならも出なくなって、おなかが膨れてきました。次第におなか全体が痛くなり、2回も嘔吐(おうと)。歩けないほどに腹痛が悪化し、救急車で搬送されることに。まとめ:大腸がん(下行結腸がん)の症状と治療便が細くなったり、血が混じったりする場合、大腸がんの可能性も。放置せず、大腸カメラ検査を受けて異常かないか調べることが大切です。大腸がんが大きくなると、便がつまって出せなくなってしまうことがあります。腸閉塞は大変な痛みを伴うことに加え、処置が遅れれば腸管が壊死して、命にかかわることも。腹痛、便秘、ガス(おなら)がでないなどの異常がある場合、早めの受診を心掛けてください。大腸がんでは下行結腸から直腸までを合わせた左側の大腸がんが7割を占めると言われています。これらのがんは、今回のように腸閉塞を起こして発見されることもあります。通常、ステージIIの場合に術後の抗がん剤は不要ですが、腸閉塞をきっかけにがんが見つかった場合、通常より再発リスクが高い可能性がある(※1)ため、術後に抗がん剤治療を行うこともあります。参考文献(*1)大腸がん治療ガイドライン(医師用2016年版)- 大腸癌研究会文:Open Doctors編集部作画:ぐっちぃ監修:横浜医療科学研究所

2019.9.12

みぞおちの痛みとげっぷ。早期胃がんだった(46歳男性)

マンガで読む胃がんの症例:野上武さん(仮名)46歳男性の場合責任感が人一倍強く、後輩の面倒見もいい野上さん。3カ月前からみぞおちのあたりが痛むようになり、気になっています。仕事では会議が多く、昼食を抜くことも多いのですが、みぞおちの痛みはそのようなときに強くなるので、仕事のストレスだろうと思っていました。しかし最近、お酒を飲んでいなくても胸やけがしたり、げっぷが出たりするようになり、会議にも集中できません。仕事に影響が出るのは避けたいと思い、近所のクリニックを受診することに。まとめ:胃がんの症状・治療みぞおちの痛みが何カ月も続いており、空腹時に強くなるような場合、胃や十二指腸に潰瘍(かいよう)やがんができている可能性も。胃カメラ検査を受けて、異常がないか見極める必要があります。胃の壁は何層かに分かれており、そのなかでも浅いところにとどまっているものを「早期胃がん」といいます。胃粘膜にとどまっている場合は内視鏡での治療が可能なこともありますが、そうでない場合は基本的に手術を受ける必要があります。ほかの臓器への転移がない早期胃がんであれば、90%以上の人が5年以上生きているというデータがあります。主治医や看護師などの医療者と二人三脚で治療に臨めるよう、仕事のことや家族のことなど、どんな些細なことであっても、不安なことは病院で相談してください。文:Open Doctors編集部作画:よしはな監修:横浜医療科学研究所

2019.9.5

「念のため」大腸カメラでがん発覚(65歳男性)

マンガで読む大腸がんの症例:朝倉孝二さん(仮名)65歳男性の場合娘が第一子を妊娠してからというもの、元来の心配性に拍車がかかっている朝倉さん。今まで大きな病気をしたことはありませんが、同じ書道クラブに通う友人が大腸がんになったと聞き、急に不安になってしまいました。健康診断などで便潜血陽性と言われたことはありませんが、念のため近くのクリニックで大腸カメラ検査を受けることに。まとめ:大腸がん(直腸がん)の症状・治療大腸がんは早期発見・早期治療によって完治を目指せる病気である。症状がなくても、健康診断の便潜血検査や大腸がん検診などを積極的に活用し、早期発見を心掛けたい。大腸カメラ検査を受ける前は繊維質を避け、大腸に残らないような食事をとる。当日は下剤を飲み、腸管がきれいになるまでトイレに通う必要がある。大腸の壁は5つの層に分かれており、内側から粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜(しょうまく)下層、漿膜という。がんが粘膜の中にとどまっていれば、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)で治療ができる場合もある。内視鏡治療によって切除した病変部分は病理検査に回され、再び顕微鏡で詳しく調べられる。がんの広がり具合が本当に見立て通りだったかを確認し、最終的なステージが決定する。もし予想よりもがんが深くまで食い込んでいたりした場合は、追加の検査や治療が必要になることもある。文:Open Doctors編集部作画:よしはな監修:横浜医療科学研究所

2019.8.29

ネット情報を信じ、ピロリ菌を放置。5年後胃がんに(56歳男性)

マンガで読む胃がんの症例:永井三男さん(仮名)56歳男性の場合郊外で野菜の栽培農家を営む永井さん。5年前、胃痛のため近所のクリニックで胃カメラ検査を受けたところ、胃炎と診断されました。ピロリ菌に感染していることが分かったため、医師からは除菌を勧められましたが、ネット上には「除菌を行うと食道がんになる」という情報が……。胃痛などの症状が自然とよくなったこともあり、除菌はせず放置していました。そんなとき、永井さんの母親が胃がんで亡くなります。妻から「これを機に、あなたも胃がん検診を受けてみたら?」と勧められ、病院を受診することに。まとめ:胃がんとピロリ菌1994年、WHO (世界保健機構) の下部機構であるIARC (国際がん研究機関) は「ピロリ菌は胃がんの原因である」という報告を行った。また、胃がん患者の中でピロリ菌が陰性だったのは1%以下であったことから、胃がんの99%はピロリ菌が関与しているとも言われている。(※1)ピロリ菌に感染すると、ほとんどの場合胃炎が起こり、除菌しない限り慢性的な炎症が続く。この慢性胃炎を放置すると、生活習慣なども影響して、胃がんにつながる可能性がある。「除菌を行うと食道がんになる」という情報は正しくない。現時点では、「ピロリ菌の除菌をすると食道がんが増える」という論を科学的に実証した研究結果は存在しない。ピロリ菌の除菌により胃がんの再発が抑制されるため、胃がんの治療後であっても、ピロリ菌の除菌をした方がよい。(※2)ピロリ菌の除菌治療は、抗菌薬の内服によって行う。1回目の除菌が失敗することもあり、その場合は違う薬で2回目の除菌を行うことになる。除菌をしても今後の胃がんリスクはゼロにはならない。定期的に検診を受けることが推奨される。参考文献(*1)(※1)「胃がんの原因は99%ピロリ菌」という表現について- 一般社団法人 予防医療普及学会(*2)(※2) Lancet. 2008 Aug 2;372(9636):392-7.文:Open Doctors編集部作画:ぐっちぃ監修:筑波大学 医学医療系 消化器内科/鈴木英雄

2019.8.22

4カ月続く血便。便が出にくく、残便感も(63歳女性)

マンガで読む大腸がんの症例:源美子さん(仮名)63歳女性の場合趣味に旅行に、毎日大忙しの源さん。健康そのもので、今までに大きな病気をしたことはありません。しかし、4カ月ほど前から便に少量の血が混じるように。次第に便が出にくくなり、出たあとも残便感が続くようになったので、近くの消化器内科クリニックを受診しました。すると、大腸に腫瘍が見つかって……。まとめ:大腸がん(上行結腸がん)の症状・治療便に血液が付着していたり、便が残っているような感じがする場合、大腸がんの可能性も。大腸がんが疑われる場合、まずは大腸カメラ検査で実際に異常がないかどうか調べる必要がある。がんと思われる病変が見つかった場合は組織を採取して詳しく検査し、良性か悪性か、大腸の壁にどれぐらい深く食い込んでいるかなどを調べる。治療の方針を決めるためには、CT検査などの転移の有無を調べる検査が不可欠である。体の状態や手術の内容によっては、腹腔鏡下手術といって、腹部に開けた小さな穴からカメラなどの器具を入れる方法で手術を受けられる場合もある。​腹腔鏡による手術は高度な技術が必要になるが傷が小さくて済む。​そのため、開腹手術に比べて術後の痛みは軽減され、美容​の面でも​メリットがある。手術後は定期的にCT検査などを受けながら、再発がないかチェックする必要がある。文:Open Doctors編集部作画:よしはな監修:横浜医療科学研究所

2019.8.15

右くるぶしに激痛。腎臓には尿酸結石(55歳男性)

マンガで読む痛風(高尿酸血症)の症例:佐々木学さん(仮名)55歳男性の場合教師として高校で生物を教えている佐々木さん。部活動が盛んな高校で、顧問として遅くまで学校に残ることも。大のビール党であり、帰宅後の晩酌は欠かせません。しかし実は1カ月前、突然右足のくるぶしに激痛が走り、腫れて赤くなったことがありました。忙しくしている間に痛みはおさまってきたのですが、念のため病院を受診することに。まとめ:痛風(高尿酸血症・尿酸結石)の治療痛風発作(痛風関節炎)は、関節内で結晶化した尿酸を白血球が攻撃することによって起こる。日ごろから尿酸のもとになるプリン体を過剰摂取している人は、血液中の尿酸値が高くなっていることもある。指の付け根やかかとなどが赤く腫れて痛みを伴うようなら、痛風発作の可能性も。痛風発作の痛みには個人差があるが、痛みは1週間程度で軽快する。高尿酸血症を放置すると腎臓の機能が低下してしまうこともあるため、早めの治療が大切。血液中の尿酸値が高い状態が続くと、腎臓などに結石ができることもある。尿酸の生成を抑える薬による治療は、発作による痛みが治まったあとに開始する。痛風発作がおさまっても、生活習慣を改めるなどして尿酸値を下げなければ、再発することが多い。食事や運動の習慣を改め、必要に応じて薬による治療を受けることで、適正な尿酸値を維持するよう努める必要がある。文:Open Doctors編集部作画:よしはな監修:横浜医療科学研究所

2019.8.8

便に血液。大腸がんが肝臓にも転移(52歳男性)

マンガで読む大腸がんの症例:綾部春彦さん(仮名)52歳男性の場合広告営業として忙しい日々を送っている綾部さん。取引先の社長に健康の大切さを説かれながら、内心穏やかではありません。なぜなら、実は3カ月ほど前から便に血がついているから。付着する血液の量がだんだんと多くなってきたうえに、なんだかおなかが張っているような気もします。忙しさのあまり健康診断もきちんと受けていなかったため、市民病院を受診することにしました。まとめ:大腸がん(下行結腸がん・肝転移)の症状・治療血便などがあれば、まずは大腸カメラ検査を行う。病変が見つかれば組織を採取し、良性か悪性か、悪性であればどれぐらい深くまで広がっているのかなどを調べる。胃がんや大腸がんなどが疑われる場合、血液検査でCEAという検査項目が異常高値となることがある。これは「腫瘍マーカー」とも呼ばれる。大腸がんは肝臓や肺に転移しやすいことが知られている。治療方針を決める前に、CT検査やMRI検査などの画像検査を行って、大腸以外への転移の有無を調べる。大腸がんが肝臓に転移したときには、転移個数や大きさによっては、大腸と肝臓の手術を行うことができる。文:Open Doctors編集部作画:ぐっちぃ監修:横浜医療科学研究所

2019.7.8

がんが腸をふさいで便が出せない(68歳男性)

マンガで読む大腸がんの症例:鈴木和男さん(仮名)68歳男性の場合68歳になるまで健康そのもので、大きな病気をしたことがなかった鈴木さん。しかし、ここのところ左の下腹あたりに痛みがあり、次第に食べたものを吐くようになってしまいました。最初は食あたりかと思っていましたが、おなかは日に日に膨らみ、食事も喉(のど)を通らない状態に。やがて便やガスも出なくなり、尿の量も減少。心配した妻に説得され、病院を受診することに。まとめ:大腸がん(結腸がん)の症状・治療がんなどにより腸が物理的に詰まってしまった場合、腸閉塞(ちょうへいそく)といって、腹痛・嘔吐(おうと)・排便困難や排ガス困難などの症状が出る。腸閉塞は放置すれば死に至ることもあるため、早めに医療機関を受診したほうがよい。腸閉塞が疑われる場合、腹部X線撮影検査やCT検査、場合によっては大腸カメラ検査などが行われる。緊急手術を行うかどうかは、時と場合による。腫瘍による腸閉塞の場合、腸の狭くなっている部分にステントを挿入したり、一時的に人工肛門(ストーマ)を作ったりして、状態が安定したところで腫瘍の摘出手術を行うこともある。文:Open Doctors編集部作画:浅海 司監修:横浜医療科学研究所

2019.5.24

糖尿病・高血圧・脂質異常…次々に病気が発覚(38歳男性)

マンガで読む生活習慣病の症例:小笠原幸太郎さん(仮名)38歳男性の場合身長は170cmで体重は82kg、車通勤で運動の習慣はなく、夕食前の一杯もやめられないという小笠原さん。2年前の健康診断で「高血糖、糖尿病の疑いあり」と言われたにもかかわらず放置していたことが妻にバレてしまい、しぶしぶ人間ドックを受けることに。すると血糖値の異常(糖尿病)に加え、肥満、高血圧、脂肪肝、脂質異常症……出るわ出るわ、生活習慣病のオンパレード。小笠原さんは生活習慣を改め、健康を取り戻すことができるのでしょうか?まとめ:生活習慣病の治療「生活習慣病」とは、不適切な食事や喫煙・飲酒、運動不足など、生活習慣を原因として起こる病気のこと。糖尿病や高血圧、脂質異常症(高脂血症)などがよく知られている。糖尿病や高血圧、脂質異常症などは、自覚症状がないことがほとんど。しかし放置すると動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞などの重大な病気につながるため、適切な治療が必要である。生活習慣病の治療の基本は、食事療法と運動療法による生活習慣の改善である。カロリーおよび塩分を制限し、節酒・禁煙を心掛け、日常的に有酸素運動を取り入れるようにする。生活習慣の改善だけで数値を良好に保つことが難しい場合は、薬を使った治療を行うことになる。生活習慣病は一朝一夕によくなるものではないので、治療には気長に取り組む必要がある。適切な量の薬を毎日きちんと飲み、食事・運動の管理を続けることが大切である。文:Open Doctors編集部作画:よしはな監修:横浜市立大学教授・医学博士/石川 義弘

2019.5.10

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