おくすりの正しい保管方法は? クイズに挑戦!『めざせ! おくすりマスター』
最終更新日:2020.7.22
知っているようで知らない「おくすりのキホン」。横浜市立大学附属病院 薬剤部長のサハシ先生と一緒に、おさらいしてみましょう!

なんだか体調がよくない……。サプリを飲めば治るかな?

健康食品やサプリメントは「くすり」ではなく「食品」だって知っていましたか? くすりは病気を治す効果があると国が認めたもの。一方、健康食品やサプリメントなどの食品に病気を治す効果はありません。「特定保健用食品(いわゆるトクホ)」も国の審査に通った食品ですが、基本的に健康な人が健康を保つために使うもの。病気を治したい人は、くすりを飲んでくださいね。
みんなが病院で処方されたくすりを分けてくれたけど、飲んでもいい?

病院で出されるくすりは「医療用医薬品」。よく効くかわりに副作用も強いため、医師の処方せんが必要です。処方(くすりの組み合わせや量)はあなたの症状・体質などに合わせた「オーダーメイド」なので、あまったくすりを他人にあげるのも、もらうのもやめましょう。
一方、ドラッグストアのくすりは「一般用医薬品」。処方せんがなくても買えますが、効果や副作用の強い「第1類医薬品」は薬剤師の説明を受けたうえで購入を。
くすりはどこで保管しようか?目につきやすいところがいいかな?

くすりは日光・高温・多湿が大の苦手。直射日光が当たる場所、暖房器具の近く、車の中などを避けて、室内で保管してください。シロップ剤や坐薬、未開封のインスリン注射など、冷蔵庫で保管したほうがよいものもあります。(ただし凍らないよう注意!)説明書の保管方法を確認し、くすりに合った場所で保管してくださいね。
また、誤飲事故を防ぐため、お子様の手の届くところにはくすりをおかないようにしましょう。
すっかり元気になった!残りのくすり、とっておいてまた使ってもいい?

具合が悪いからと病院でくすりをもらったものの、飲み終わる前にすっかりよくなっちゃうこともありますよね。でもそのくすり、「とっておいてまた使おう」はダメなんです!処方された分は「全部使い切る」のがキホン。なぜかって、その処方は今のあなたの症状に合わせたものだからです。しかもくすりには使用期限があり、期限が切れると十分な効果が出ないことも。一度開封したら使い切るようにしてくださいね。

おくすりマスター4か条
- 健康食品やサプリメントは「食品」。病気を治したい人はくすりを飲もう。
- 病院のくすりは「オーダーメイド品」。他人にあげるのも、もらうのもやめよう。
- くすりは日光・高温・多湿が苦手。説明書を確認し、くすりに合った場所で保管を。
- 処方されたくすりは「全部使い切る」のがキホン。「とっておいて使おう」はNG!
作画:金田啓介
監修:横浜市立大学附属病院 薬剤部長 佐橋幸子
横浜市立大学附属病院 薬剤部長
病院で治験・臨床研究に関わる業務を中心に臨床試験協力者の育成を行っている。
病院や地域薬局の倫理審査委員を歴任し、医薬品の効果や安全性の向上を目指している。メディカルカウンセリングを習得し、患者さんとのお話の中で発見できることを楽しみにしている。