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監修医師 梅村 将就の写真

横浜市立大学 医学部 講師・医学博士

梅村 将就

プロフィール

横浜市立大学医学部医学科 循環制御医学教室・講師。
医学博士、日本内科学会 総合内科専門医、日本循環器学会認定 循環器専門医。
大学病院や市中病院での勤務を経て、ラトガース大学留学後、現職。
医学部生・理学部生及び大学院生(修士・博士課程)への講義、実習及び研究指導を行っている。
横浜市立大学医学部・ベストティーチャー個人賞を3年連続受賞(2018年、2019年、2020年)。

略歴

横浜市立大学大学院医学研究科博士課程修了
市中の病院で循環器内科医として勤務後、ラトガース大学へ米国留学。
2012年に帰国し、横浜市立大学医学部医学科循環制御医学に赴任し、現在に至る。

横浜市立大学大学院 医学研究科 循環制御医学

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【マンガで分かる!】子どもの熱中症、体が暑さに慣れていないこの時期こそ注意しよう

子どもは大人より熱中症になりやすい?例年、まだ体が暑さに慣れていないこの時期に、熱中症による救急搬送が急増するってご存じでしたか?今年はお子さんも外で自由に遊べない日々が続いており、まだ体が暑さに慣れていません。「密閉」「密集」「密接」のいわゆる「3密」を避けることに加え、熱中症にも気を付ける必要があります。子どもの熱中症を防ぐにはどんなことに気を付ければいいのか、マンガで解説します。ひとことメモ体が暑さに慣れることを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」といいます。まだ暑さに慣れていないこの時期、熱中症で倒れる人が急増するのです。加えて子どもはまだうまく汗をかけなかったり、地面の熱さが伝わりやすかったりするので、より一層の注意が必要です。ひとことメモ服の素材や色に気を付け、帽子をかぶること。水筒を持参し、こまめに休憩をとりながら水分補給をすること。これらに加えて、今はマスクの着用が欠かせません。「感染しない・させない」基本の対策を実践すれば、お子さんが外遊びをすることは悪いことではありませんし、体力づくりのためにも大切なことです。手洗い・消毒を徹底し、咳エチケットを守り、3密を避ける。基本の感染症対策を守って、心身の健康を保つよう努めてください。子どもの熱中症予防まとめ汗をよく吸う、乾きやすい素材の衣服を着よう。色は黒っぽくないものを。出かけるとき、特に天気のいい日は必ず帽子をかぶろう。今はマスクも忘れずに。ミネラル入りの水分を常に携帯しよう。のどが渇く前に水分補給を。疲れをためないよう、涼しい場所でこまめに休憩をとろう。文:Open Doctors編集部作画:よしはな監修:横浜市立大学 医学部 講師・医学博士 梅村将就

梅村 将就

2020.5.26

【マンガで解説!中性脂肪とメタボ②】メタボの人の血管はボロボロ?引き起こされる怖い病気とは

メタボの基準を確認して、自分の数値を把握しよう!メタボは「なんとなく太っているから」そう呼ばれるわけではありません。ちゃんとした基準があります。健診でメタボになっているかどうかを把握して、怖い病気を防ぎましょう。イシ先生のひとこと血糖値の異常を見つけるためには、空腹時血糖のほかにHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)という数値を参考にすることもあります。イシ先生のひとこと血管の壁が痛めつけられると、そこに脂質が入り込んで動脈硬化を起こします。動脈硬化が心臓で起これば心筋梗塞、脳で起これば脳梗塞などにつながります。まとめへそ周り(腹囲)が男性85㎝/女性90㎝以上で、①~③(①脂質異常、②血圧高め、③血糖値高め)のうちいずれか2つを満たす場合、メタボリックシンドロームの可能性が高い。病院を受診しよう。肥満、血圧や血糖値の異常、脂質異常などは血管の壁を痛めつけて、脳卒中や心臓病などを引き起こす。文:Open Doctors編集部作画:よしはな監修:横浜市立大学 医学部 講師・医学博士 梅村将就関連記事これまでのお話はこちら【マンガで解説!中性脂肪とメタボ①】中性脂肪の異常を放置すると肝臓が大変なことに?

梅村 将就

2020.5.8

【マンガで解説!中性脂肪とメタボ①】中性脂肪の異常を放置すると肝臓が大変なことに?

中性脂肪の異常を放っておくと、とんでもないことに!ちょっとメタボ気味の自覚はあるし、中性脂肪も高め。だけど、体調も悪くないし、仕事も忙しいから健康診断はさぼっちゃおうかな……。そんなことを考えている人はいませんか?中性脂肪の異常を放置すると、肝臓の病気のリスクが高まります。メタボ気味の人こそ健診が大切ということを、イシ先生からしっかり学びましょう!イシ先生のひとこと中性脂肪(トリグリセリド)が高くなる要因として、エネルギー量のとりすぎがあげられます。甘いものや炭水化物などの糖質、お酒、脂っこいものを好む人は注意が必要です。イシ先生のひとこと脂肪肝は従来、アルコールの大量摂取が原因のアルコール性脂肪肝が多いとされてきました。しかし、近年は豊富な栄養摂取と肥満による非アルコール性脂肪肝が増えてきています。まとめ食べ過ぎや運動不足でメタボリックシンドロームの疑いがある人は健診を受けよう。脂肪肝は、肝臓が脂肪をまとって本来の機能を果たせなくなる病気。脂肪肝を放置すると、肝炎や肝硬変に進行することもあり、肝がんのリスクが高まる。文:Open Doctors編集部作画:よしはな監修:横浜市立大学 医学部 講師・医学博士 梅村将就関連記事【大人の検便①】やらないと損? 大腸がんを見つける手軽な検査とは

梅村 将就

2020.4.30

新型コロナウイルス対策は「持病」の把握と生活習慣の改善から始めよう

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大が止まりません。私たちは「どうやって感染しないか」ということと同時に、「どうすれば感染したときに重症化しないか」を考える必要があると思います。そこで重要になるのが、日常の体調管理です。そのためには、まず自分の持病の状態について知る必要があります。生活習慣病などの持病があることで、免疫力が下がっていることが懸念されます。その場合、ウイルスに感染しやすかったり、感染した後に悪化しやすくなったりする可能性があります。呼吸器疾患や膠原病、皮膚疾患などを持病にしている人の中には、免疫力を下げるステロイドや免疫抑制剤などのお薬を飲んでいる方もいます。糖尿病の方は、血糖値のコントロールが悪いと感染しやすくなるといわれているので注意が必要です。「症状がない」=「持病がない」ではない症状がないからといって、持病がないとは言い切れません。たとえば、「サイレントキラー」と呼ばれる高血圧は症状がほとんどありません。糖尿病も初期はほとんど症状が表れません。高血圧も糖尿病も持病といえるでしょう。健康診断の結果などを見直してください。また、動脈硬化が進んでいてもほとんど症状がありませんが、動脈硬化が進んでいるということは何か原因があるはずです。動脈硬化の進行を遅くするためにもその原因となっている持病に対してしっかり対策をして下さい。薬を飲んでいなくても、持病のある方は大勢います。定期的に病状を監察するために通院している人もいますし、健康診断だけでは評価できない病気もたくさんあります。「自分は通院していないし、持病がないからウイルスに感染しても大丈夫」と油断しないことです。新型コロナウイルスが怖いなら喫煙はやめるべき持病について把握したら、生活習慣も改めていきましょう。たとえば、新型コロナウイルスに感染してしまった際に少しでもそのダメージを減らすためにも、喫煙の習慣は一刻も早くやめるべきです。長期的に喫煙を続けていると、肺の機能が低下します。元気なときにはそれでも日常生活には問題ないこともありますが、新型コロナウイルスに感染するなどして肺炎を発症すると、正常な人より肺の機能(予備力も)が低下しているので、炎症によって肺での酸素交換が不十分になります。つまり、肺の予備力(余力、言い換えれば、いざというときに踏ん張る力)がない人は、新型コロナウイルスに感染した場合、感染の影響が肺の機能が正常な方と比べて、より大きくなると考えられます。自宅待機や在宅勤務が続くと運動不足になります。そのため、体重が増加したり、血圧が高くなったりする傾向があります。インスタント食品などを食べる機会も多くなるかもしれません。野菜をなるべく摂取する、バランスのいい食事に努める、減塩の食事に努める、家でやれる運動を毎日行う、ストレスをためないなど、日ごろの身体のメンテナンスが重要です。新型コロナウイルスに打ち勝つには、持病の把握とその治療、そして生活習慣を見直していくことが大切だと言えるでしょう。

梅村 将就

2020.4.16

病気をしたら「100%の身体」には戻れない理由

まず重要なことをおさえておきたいと思います。病気になったら、身体が100%元の状態に戻るということはほとんどないと思ってください。表面上は戻ったように見えても、定期的な通院や服薬など、色々大変なことがついて回る場合が多いです。これは覚えておいてください。ですから、「病気になってからお医者さんに行けばいいや」とか「病気になってから治せばいいや」という考え方は間違っています。完全に治る場合もないわけではありませんが、一般的には100%戻ることはありません。心筋梗塞を例に挙げてみましょう。心筋梗塞は、心臓の血管が詰まり、心臓の筋肉などに酸素が届かなくなって栄養不足になり、どんどん腐って壊死していく病気です。血管が詰まってから心筋が壊死するまで、たったの20分しかありません。20分で病院に行き、カテーテル治療を行って、血管の詰まりをなくすことは不可能です。我々医師はなるべく頑張って治療しますが、壊死した筋肉は生き返ることはありません。100%の身体には戻らないことがおわかりでしょう。また、病気になったら通院する必要があります。時間もお金もかかります。心筋梗塞になると、血管にステントという金属の網を入れる治療をすることがあります。ステントは人工物なので、放置しておくと血の塊ができて血管が詰まりやすいため、血液をサラサラにする薬を長期間飲み続ける必要があります。場合によっては一生のこともあります。その薬の作用で、身体をどこかにぶつけたらすぐに内出血するようになったり、歯を抜いたら血が止まりにくくなったりすることもあります。胃カメラや大腸カメラの時には、お薬をやめないと組織を摘まんで組織検査もできません。肺気腫といって、肺の組織が壊れて、呼吸が苦しくなる病気があります。一度壊れた肺の組織が元に戻ることはありません。肺気腫が重症化すれば、鼻から酸素を吸入するための酸素ボンベが必要になります。この治療を在宅酸素といいます。酸素ボンベは家の中でも使いますし、外出の際にはボンベが入ったカートを引いて歩かなければなりません。定年して第二の人生を楽しみたいと思っていたのに、これでは飛行機に乗ってハワイなどの海外旅行に行こうと思ってもなかなか難しいでしょう。つまり、病気にならないようにするのが一番なのです。そのためには、事前にある程度の知識をつけて、準備をしておく必要があります。健康診断は、そのための第一歩です。とはいえ、悪いところを探すばかりが健康診断の目的ではありません。人気医療ドラマ『コード・ブルー』で、山下智久さん演じる藍沢先生はこんなことを言っていました。「検査は何か発見できる場合にだけ意味があるんじゃない。 何もないと証明できれば患者は安心して家に帰れる。 気になったら答えが出るまでやれ」カッコいいこと言いますね。健康診断も同じで、異常がないことを確認し、安心するのも一つの目的です。検査や数値の意味を知り、健康と病気に対する意識を高めていきましょう。病気にならないために、ぜひ健康診断を有効活用してください。

梅村 将就

2020.4.10

Open Doctorsは病気についての正しい知識をやさしい言葉で紹介。お医者さんとの間にある情報の差を解消することで、あなたの意思決定を支援します。

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