なぜか朝だけ血圧が高い? 早朝高血圧
最終更新日:2019.10.9
マンガで読む早朝高血圧の症例:中沢友和さん(仮名)42歳男性の場合
2年前に「本態性(ほんたいせい)高血圧」と診断され、1日1回、血圧を下げる薬を飲んでいる中沢さん。最近、娘が血圧計をプレゼントしてくれたので、家でも血圧を測定するようになった。
しかし、朝方自宅ではかると、きまって高い数値が出てしまう。「あれ、今朝も血圧が高いな……」いつも外来では問題ない数値なのだが……。疑問に思った中沢さんは、かかりつけの医師に相談してみることに。








まとめ:早朝高血圧の症状・検査・治療
- 「本態性高血圧」とは、高血圧を引き起こすような特定の病気がないのに高血圧になっている状態のこと。ほかの病気を原因として起こる高血圧は「二次性高血圧」と呼ばれる。
- 起床直後の血圧が135/85mmHg 以上の場合は、早朝高血圧の疑いあり。家庭での測定により気付くことも多い。
- 早朝高血圧は、服薬治療により日中の血圧をコントロールできている人にも起こり得る。急な血圧の上昇(おおむね25mmHg)は脳梗塞や心筋梗塞のリスクになるため、薬の量や服薬のタイミングを変えるなどの対処が必要。
- 正しく血圧を知るには、朝晩2回ずつの測定が望ましい。朝は起床後1時間以内、排尿後かつ朝食・服薬前に測定。夜は就寝直前に測定。入浴・飲酒後は避ける。
- 高血圧治療の基本は生活習慣の改善。服薬していても、食生活の改善(減塩・摂取)と適度な運動は欠かせない。
作画:ぐっちぃ
監修:横浜市立大学教授・医学博士/石川 義弘
※症例は特定の個人の実症例にもとづいたものではなく、医師の経験から起こりうる症例を作成しています。また、本症例作成時点での情報であり、現時点での標準治療や医療機関で行われている最新治療とは異なる場合があります。