生活習慣に問題はないのに悪玉コレステロール値が高い。もしや遺伝?
最終更新日:2019.12.11
マンガで読む家族性高コレステロール血症の症例:高峯勇也さん(仮名)32歳男性の場合
次期社長との呼び声も高い(?)営業部の若きエース、高峯さん。忙しい毎日ですが、父親を病気で亡くしたこともあり、健康・食事には人一倍気を使っています。
そんな努力とは裏腹に、健康診断結果に踊る「脂質異常症の疑いあり・要検査」の文字……。
実は最近、高峯さんのお姉さんも「高コレステロール血症」と診断されており、「もしや家系?」と気になっています。















まとめ:家族性高コレステロール血症について
- 家族性高コレステロール血症の患者さんは、遺伝子の異常により血液中のLDLコレステロールが高くなり、若いうちから動脈硬化が進みます。生活習慣の改善で治すことは難しく、薬でコントロールをしないと、脳卒中や心筋梗塞などを発症するリスクもあります。
- この病気には軽症と重症があります。軽症のケースは、200人~500人に1人の頻度といわれていますが、重症のケースは16~100万人に1人の頻度と言われており、日本にはあわせて30万人以上の患者さんがいると言われています。
- 脂質異常症にはほとんど自覚症状がありません。①若い時から悪玉のLDLコレステロールが高い、②アキレス腱が厚い、まぶたや肘(ひじ)などに黄色っぽいしこりがある、③家族に高コレステロール血症や心筋梗塞の人がいる、などの特徴があります。心当たりがある場合、一度医療機関を受診しましょう。
作画:ぐっちぃ
監修医師:横浜市立大学教授・医学博士/石川 義弘
※症例は特定の個人の実症例にもとづいたものではなく、医師の経験から起こりうる症例を作成しています。また、本症例作成時点での情報であり、現時点での標準治療や医療機関で行われている最新治療とは異なる場合があります。