コレステロール値に異常、高血圧に糖尿病も発覚
最終更新日:2019.10.30
マンガで読む生活習慣病の症例:高山春子さん(仮名)53歳女性の場合
タバコも吸わずお酒も飲まない高山さん。子育てもひと段落し、家でのんびりできるようになりました。家事が終わったらおやつタイム、甘味のあとはしょっぱいの、食べたらお昼寝して、夕食後にはデザート。
「さすがにちょっと太ってきたかな……」と思っていたころ、気まぐれで受けてみた健康診断の結果は「要受診」のオンパレードで……。











まとめ:生活習慣病の症状・治療
- 脂質異常症とは、血中のコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が基準よりも多い状態をいいます。以前は高脂血症(こうしけっしょう)とも呼ばれていました。
- LDLコレステロールの値が140㎎/dL以上であれば高LDLコレステロール血症、トリグリセライドの値が150㎎/dL以上であれば高トリグリセライド(中性脂肪)血症と診断されます。
- コレステロールには、いわゆる善玉コレステロール(HDL-C)と、悪玉コレステロール(LDL-C)の2種類があります。LDL-Cは肝臓に蓄えられたコレステロールを全身に配分する役割、HDL-Cは血液中の余分なコレステロールを肝臓に回収する役割を負っており、体にとってはどちらもなくてはならない存在です。
- 脂質異常症には自覚症状がほとんどないため、数値の異常を指摘されても放置する人がいます。しかし、血液中に余分な脂質が多い状態が続くと動脈硬化が進行するため、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞などで倒れる危険があるのです。糖尿病や高血圧などを合併している場合、そのリスクはさらに高くなります。
- 脂質異常症を治すためには、まず生活習慣の改善が第一。体の大きさや日ごろの運動量に合ったカロリー制限をし、野菜多めの食生活を心掛けましょう。
- 生活改善をしても、効果が見えてくるのは数カ月後。途中であきらめず、気長に続けることが大切です。
作画:石渡ゆか
監修:横浜市立大学教授・医学博士/石川 義弘
※症例は特定の個人の実症例にもとづいたものではなく、医師の経験から起こりうる症例を作成しています。また、本症例作成時点での情報であり、現時点での標準治療や医療機関で行われている最新治療とは異なる場合があります。